藤原辰史のパンデミックを生きる指針(岩波新書)を簡単に要約!みんなの感想も

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京大の准教授である藤原辰史さんの論文が話題となっています。現在のウィルスによるパンデミック時代をどう生きるかという内容です。

岩波新書のHPで無料で読むことが出来ますので、時間のある方はぜひ読んで頂きたいです。

藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ

話題になっているし、簡単に要点だけ知りたい!というあなたのために、内容を要約してみました。

みなさんの感想も集めておきましたよ。

藤原辰史のパンデミックを生きる指針(岩波新書)を簡単に要約!

今回のパンデミックは、第1次世界大戦当時に流行したスペイン風邪と状況が似ており、そこから学べることがあるし、今の危機を冷静に見ることが大事というのが藤原さんの主張です。

  • スペイン風邪は収束まで3年かかり、3回のピークがあったこと
  • 政治のリーダーには期待できないということ
  • 消毒し過ぎは逆に危険ということ
  • 外出自粛が他の問題を引き起こす可能性があること

などについて、言及されています。

私が特に印象に残ったのは、虐待されている子供にとって外出自粛は牢獄であるという記載でした。普段より親がイライラして普段よりも酷くなっている可能性もあると想像すると心が痛みます。

家で過ごすことを強制するのはそんな問題もあるのだと気付かされました。

パンデミックを生きる指針は全部で6章からなります。

  1. 起こりうる事態を冷静に考える
  2. 国に希望を託せるか
  3. 家庭に希望を託せるか
  4. スペイン風邪と新型コロナウイルス
  5. スペイン風邪の教訓
  6. クリオの審判

順番に要約していきます。

起こりうる事態を冷静に考える

多くの人は、自分は死なない、日本はアメリカやイタリアのようにならない、と思っていますよね。もちろん私もそう思っています。

でもそれは現実逃避の楽観主義だと、藤原さんは言います。現実逃避した思考をあたかも真実のように信じ込んでしまうと。

そして、政治家が危機の時も人々に甘い言葉を言うのも、歴史的には常識だそうです。

例えば、第1次世界大戦の時に、ドイツの指導者は4ヶ月で終わると言っていましたが、結果的には4年かかりました。

第2次世界大戦で、日本の指導者は負け戦が分かっているのに、大丈夫!勝てる!と言い続けました。

国民は「それ本当?」と疑いを持ちつつも、信じていたということなのです。

今と状況が似ていると思いませんでしょうか。

国に希望を託せるか

危機が迫ると私達は「大変なことを考えたくない!」と思考停止して、リーダーに全部判断を丸投げしてしまうんですね。

そんな時リーダーが聡明であれば良いですが、日本政府はそうではないと藤原さんはズバッと言い切っています。国会の様子を見れば分かるでしょと。

でもそんな現在の日本の政権は、実は45%の高支持率を得ているのです。

私も薄々感じていましたが、最近の日本の政府の言動は、とにかくおケチで国民の生活を守ろうという気持ちを感じさせません。

かなりネットでも怒りの声が上がっています。

藤沢さんも、この政府のもとで今回の危機を迎えたことに決して楽観視は出来ないと言っています。

家庭に希望を託せるか

国に頼れないなら、それぞれの家庭で自主的に外出を自粛して、なんとか耐えるしか有りません。

でも、藤沢さんはそこにも警鐘をならしています。

普段虐待を受けている子供や、家庭内暴力を受けている妻などにとっては、外出自粛は牢獄なのだ、と主張されています。

普段、そのような人の受け皿となる地域のPTAやNPOも、今は機能不全となっていて、家庭にいるのが辛い人の逃げ道が無くなっているという事なのです。

それだけでなく、去年多かった自然災害で避難所生活をする事も想定する必要があります。

避難所の生活は3密の条件がかなり揃っていると言えるでしょう。

藤沢さんは、災害時のガイドラインを早急に作成する必要があると提言されています。

スペイン風邪と新型コロナウイルス

現在の状況は、第1次世界大戦当時のスペイン風邪と似ているのだそうです。

  • 全世界で流行した
  • 巨大な船で集団感染した
  • 著名人が多数亡くなった

スペイン風邪の当時より現在は医療は発達している部分は有利ですが、人口は増えていますし、交通網の発達で人の移動も激しくなっています。

プラスとマイナスの要因があり、現代だから疫病に有利とは言えない状況だそうです。

スペイン風邪の教訓

藤沢さんは、スペイン風邪の教訓(経験)として以下の8つをポイントとして挙げています。

展開予測をして、備えておきましょうという事ですね。

  1. スペイン風邪は収束まで3年かかり、3回のピークがあった
  2. 体調が悪くても無理して仕事をした人がいた
  3. 医療従事者へは手厚くしないといけない
  4. マスコミ含めて情報を制限した
  5. 第1次世界大戦よりも多くの死者を出したが、後日の検証が十分にされなかった。手柄を立てて権力を得ようとする輩も増える
  6. 噂話が行動に影響する。他国の人に対する品性を失う
  7. 清掃業者が感染すると、清掃崩壊が起こる
  8. 政治家や官僚のキーパーソンが感染すると、期を逃す場合がある

現状を見ると、教訓が活かされる気はあまりしないですが。

クリオの審判

クリオとはクレイオとも呼ばれる、ギリシャ神話の歴史を司る女神です。後の歴史にどのように刻まれるのかということでしょうか。

本当に怖いのは、ウイルスに怯える人間がどのような行動に出るのかということだと藤原さんは言います。

将来的に、映画で見たような個人の生体情報が管理された国家になるかもしれません。

自国中心主義になる可能性もあり、民主主義が衰退していく危険もあるとのこと。

そして、コロナを滅菌するために過剰に消毒すると良い菌も殺してしまうので、それも危険だそうです。

では今後、私達は何を注意したら良いのでしょうか。

藤沢さんが言うのは以下の事です。

うがい、手洗い、換気、睡眠などをきちんとやりましょう。

歯磨きや良く笑うことで免疫を高めましょう。

会社や家庭内の理不尽な命令からは逃げたり声を上げたりしましょう

そして、五輪や万博に精魂を費やすのは税金と時間の大きな損失だとも言っています。

ウイルスでの危機と、普段の生活における離婚や家庭内暴力などの両方があり、ウイルスばかりに目を向けてしまうと見誤ってしまうと。

はたして日本はパンデミック後も生き残るに値する国家なのでしょうか。それを審判するのが女神クリオだということですね。

弱者に対して良い態度を取ることが出来るか、それが基準だということですね。

かつてない危機になり、これまでの日常で隠されていた問題点がはっきりし始めています。

弱者を切り捨てて、誰も責任を取らないまま、ウイルスに勝ったと宣言するような国だとかなりやばいんだと、いう主張で締めくくられます。

藤原辰史のパンデミックを生きる指針(岩波新書)のみんなの感想は?

歴史は繰り返されますので、スペイン風邪の経験を参考にして、より優しい社会にしていきたい気はしますよね。

皆さんの感想を集めてみました。

称賛の嵐ですね!

日本が生き残るのに値する国家なのか、という問いかけは胸に響きます。

収束まで長期になる可能性があると、専門家の方も言っています。

イライラに身を任せるのではなく、過去の教訓を活かしてより良い世界にしていきたいものですね。

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